ラリーには、4つの安全が要求されます

1.選手の安全
2.運営スタッフの安全
3.観客の安全
4.メディアの安全

『1.選手の安全』が取り上げられるケースが多いですが、
ラリーをビジネスにしている立場としては、『3.観客の安全』が最も重要です。
イベントの成功がビジネスの成功につながるわけですから。

好きなところで、自己責任で観戦したい!
90年代のヨーロッパのWRCの映像は、まさにそんな感じです。
しかし、今は21世紀、それも、日本では『自己責任』の建前だけでは通じません。

もはや世界中で観客の安全については、極めて厳しくなっています。

ラリーのパンフレットには、必ず、そして、しつこいくらい安全な観戦について記載されています。
WRCではない アイルランドのWEST CORK RALLYやチェコのBARUM RALLYのパンフレットにも、安全な観戦場所については必ず記載されています。

 

 

世界にはWRCとして開催が極めて難しいイベントもあります。

上の写真はチェコのBARUM RALLYのものですが、莫大な観客が来場するイベントゆえ『WRCに成れない、WRC以上のラリー』の名称を持っています。
しかし、その裏には、選手の死亡事故、そして、観客の死亡事故が絶えないという悲惨な実情と歴史があるのです。


※BARUM RALLYでの選手が亡くなったところにある墓標

先日のセントラルラリーでも安全管理の難しさについてはいろいろあったようですが、下記については絶対に守らないといけない項目です。

1.オフィシャルの指示に従う
2.NO GOエリア(規制線の内側)には入らない
3.逃げる方向と場所は確認しておく

2と3は、野原で観戦するラリー独自なルールですが、ラリー観戦に関しては極めて重要なことです。

主催の皆さんが口酸っぱく『観客への安全』を唱えるのは、一度の事故ですべてが台無しになるからです。

ラリーには、参加者にも安全に関して意識と守らないといけない義務があることを肝に銘じてください